大学の畑に、5月の始めに植えたミニトマト、キュウリ、ナス等の野菜たちはスクスク育ち、恵みをもたらしてくれました。カボチャも1本の苗から畑の半分を覆うほどに育ち、収穫ができるようになりました。
しかし、ここまでの道のりは決して平たんなものではありませんでした。初めてカボチャが花芽をつけたときは感激しましたが、喜びもつかの間、虫との戦いが始まりました。虫にやられて花も葉もボロボロになり、虫取りをしたり、殺虫剤を吹きかけたりもしましたが、虫の方が強く効果なし。半分諦めかけましたが、水やりを続けているといつしか虫にやられない花や葉もでてきて実もつけました。あるものは石の上に偉そうに鎮座し(写真1)、またあるものは真夏の強烈な日差しを避けるかのように、窪みにひっそりと身を置いています(写真2)。しかし、どれも、虫や真夏の日照りに打ち勝った逞しさ、力強さを感じます。
このカボチャの生育をコロナの現代に置き換えると、大いに納得できるものがあります。
マザー・テレサの言葉に、「私たちは忙しすぎます。ほほえみをかわすひまさえありません。」とあります。多忙な日々ですが、一息ついて畑に目をやってみてください。微笑みがこぼれるかもしれません。
佐野 裕子
写真1 石の上に鎮座 (縄を敷いて安定させました。)
写真2 窪みがBest Place
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